クリスマスローズの花でガーデナーの皆様の笑顔がみたい。東京から新しいガーデニングスタイルとクリスマスローズをお届けします。ヘレボルスの育種を行い日本人の感性と自然環境にあった新品種を育種し生産販売をしています。花とおしゃべりブログでクリスマスローズの育て方や花の病害虫対策、植物の魅力と楽しみ方とガーデニングの話題と写真画像をお楽しみください。開花株と種苗のお買い求めは若泉ファームのクリスマスローズ販売ネットショップと直売でお求めください。

2016年12月31日土曜日

ゆく年くる年 来年も良い年でありますように

 
 2016年もあと僅かで2017年。

ブログをお読みの皆様はどんな年でしたでしょうか。

もうすぐ、年末恒例に紅白歌合戦、高速道路も昨日の混みようも薄れてすぐ側を走っている高速6号線も静かになっている東京の大晦日です。

クリスマスローズの花も全国的に秋の天候が優れなかったせいか、いささか例年より早く咲いてきているのではと感じます。

今年以上に、来年も皆様にとって良い年であるように願っています。

テラコッタに植え込まれた絹の大株

絹の一年苗

絹の発芽
 
 
 

2016年12月28日水曜日

サンシャイン クリスマスローズの世界展 招待券プレゼント発表

 
来年2月に池袋サンシャインシティで開催される「クリスマスローズの世界展」のご招待券プレゼントの当選者発表です。
 
本日、5時に締め切らせていただきました。
 
23名のブログ読者の方々からお申し込みいただきました。
 
そのお申し込みいただいた方の中にお名前やご住所が書かれていないものが2通。
 
そのお二人を除きました方から5名の読者に方にお送りさせていただきます。
 
ネット上ですのでお名前は伏せて、都道府県とお名前の頭文字にて発表となることをご了承ください。
 
神奈川県  野 様
千葉県   粂 様
山梨県   中 様
埼玉県   西 様
東京都   今 様
 
年の瀬ですのでお送りするのは年明けの5日頃になると思います。
 
15回を迎えるクリスマスローズの世界展には、当ファームもナーセリーコーナーにて絹の大株を出展する予定で、現在10株の30センチを超えるテラコッタに納めて準備中です。
その10株の中から、展示会に出展する株を4~5株出展する予定ですので、ぜひとも遊びに行っていただけたらと思います。
 

 


2016年12月24日土曜日

チベタヌスの蕾


蕾が膨らんできた今日の四川省、実生チベタヌスの蕾です。
 
 
辺境、チベットの山中で再発見されてしばらくたちますが日本でも若干ですが密かに作られています。
山取されて小分けし輸入したチベタヌスの蕾付きの苗は、根が切られているためと日本の夏、高温多湿の環境では栽培は非常に難しいとされています。
過去、数十株輸入したチベタヌスを栽培しましたが、ほぼ全滅と言っても良いほどの結果で数株だけがかろうじて残っているだけです。
輸入され販売されているチベタヌスは中国甘粛省あたりの山取と思われますが、この蕾のチベタヌスは四川省の産。
 
国内で実生されているだけあって根は切られることも無く、毎年若干の鉢ゆるめではル先には淡いピンク色の花を見せてくれていて、ちょうどこの時期から蕾が大きくなってきます。
 
クリスマスローズのハイブリッドですと日本のほぼ全域で栽培が可能です。
経験上、チベタヌスは実際のところ鉢土の温度をいかに下げるかで腐らせてしまうか健康に育てられるかが決まりそうです。
輸入されたチベタヌスは根洗いされているため根の隙間にいかに用土を詰め込めるかでその後の成長にも大きな変化が現れてきます。
 
四川にしても甘粛省にしても、関東などの平地では難しくても長野や群馬などの、夏の日中、高温になったとしても夜温が下がる地方では楽に庭先で栽培が可能かと思います。
 

2016年12月23日金曜日

クリスマスプレゼント 展示会招待券プレゼント

 
2017年2月17日より池袋サンシャインシティで開催される「クリスマスローズの世界展」の招待券プレゼントです。
 
これはクリスマスプレゼントとして、毎年、ブログで行っている恒例の行事です。
 
ブログをお読みいただいている読者プレゼントで、お一人様招待券2枚を5名の方にプレゼントいたします。
 
 
若泉ファームのサイトTOPページに設置しています、お問い合わせよりお申し込みください。
 
お名前、郵便番号、ご住所をご記入の上お申し込みください。コメントなどいただけると嬉しく思います。
 
締め切りは28日17時までとさせていただきます。
 
お申し込み者多数の場合、抽選にてお送りさせていただく方を決めさせていただきます。
 
お送りする方の発表はこのブログにて行い、都道府県名とお名前の頭文字にて発表に代えさせていただくことをご了承ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2016年12月20日火曜日

庭植えのクリスマスローズに花芽が


庭に植え込んでいるクリスマスローズは売れ残りのハイブリッド。
 
売れ残りとはいっても立派なハイブリッド。
 
鉢増しするには時期的に遅くなり、鉢に納めるより地球にお世話いただいた方がよろしいかと数年ほど前に庭先に植え込んだピンクベィンとホワイトのダブル。
 
場所が気に入ったのか毎年2月の半ばには花を見せてくれる。
それはこの開花したピンクとホワイトの花。
 
今日、庭の掃除が終わり写真に納めたのが葉だけで蕾が膨らんできた株。
 
あと2ヶ月で今年の春より豪華に花を見せてくれる。
 
 


2016年12月18日日曜日

展示会に向けて 絹の植え替え



クリスマスローズ展示会出品用の絹、10株を全て植え替えし鉢のお化粧に軽石などの混合土を載せています。

都合、30センチ超えのギリシャ製とイタリア製、そして秋に仕入れたウィッチフオードのテラコッタへ。

 すでに発芽してから7~8年過ぎた大株で、蕾も数知れなく軸基に宿っています。
その絹、10株のうち、どのくらいが展示会に合わせて都合良く咲いてくれるか。

植え込む鉢の大きさは30数センチの口径。

それまで入っていた鉢から抜き出してみるとクリスマスローズ特有の根がびっしりして、解すにも一苦労しますが、それにもまして植え込みは根解し以上に神経を使います。

開花したときには艶めかしいほどの淡いピンク色を見せ実生特有の旺盛な育ち方を見せてくれます。


ヨーロッパから輸入した鉢特有の癖があるため、植え込むとき以上に一年後の植え替えには手こずりそうです。



2016年11月22日火曜日

ヴェシカリウスの秋芽が伸び出しています

クリスマスローズの原種、 ヴェシカリウスの秋芽が顔を出し始めています。

上の写真は2011年に咲かせた数株のうちの一株ですが、この株は欲張って種を多く付けてしまったために衰弱して無くなってしまって今は、画像だけが残っています。

11月始めに春に発芽したヴェシカリウスの小苗が緑の芽を土の中から出てきています。
植え替え用土は赤玉土1割、鹿沼土1、軽石8のヴェシカリウス専用の割合で栽培していますが、この組み合わせに若干の腐葉土。

秋芽が発生したからといって根が活発に動き始める春までは一切の活力剤や肥料は与えていません。
発芽から秋までに根に蓄えた力で秋芽を伸ばしていますので、芽が出たからといってうっかり肥料を与えてしまいますと浸透圧の関係で弱ってしまうことが多くあります。

まずは、用土の中に含まれている微々たる肥料や微量栄養素を求めて根を伸ばしていますので、土に中の根と表に出てきている葉、そのバランスがとれるまではひたすら太陽の光と土が乾いた頃の灌水に注意。


2016年11月21日月曜日

絹の秋葉が発生してきました

 
どこまで、今年は天候が悪いんでしょうか。

 空っ風は吹かないし、雨が多い秋、それにしても今日は晩秋。

チベタヌスとニゲルのハイブリッドのクリスマスローズ絹。

今年の春に発芽した苗も緑の葉を伸ばしてしまいました。これではポット換えの時期が早くなりそう。

発芽したのは今年の2月、ハイブリッドの種だと1月10日前後に双葉を土の中から出てくるのですが、この絹は2月も半ば頃に顔を出してきます。

ポットにあげる時期は他のクリスマスローズハイブリッドより遅くなって、やはり4月半ば頃。
施肥をして肥料を切るまでの時間は1月半。

これでは十分な育ちは出来ませんが、夏の間に土の中でしっかりと生育してくれますので灌水や遮光に注意しなければなりません。

寒くなったり暑くなったりの天候不順ですと、通常1月頃に新しい葉を伸ばしてくる絹の苗ですが、季節を間違えてはを伸ばしてしまいます。

そんな時は1サイズ、大きなポットに植え替えてしっかりと肥料を与える事で、小さな苗ながら根も葉も活動を開始します。

この状態になるまで発芽から9ヶ月。
花が楽しめるまで、これから3年。

2016年11月9日水曜日

寒くなって絹の蕾が大きくなってきました

 クリスマスローズの育種では奇跡と言っても良いかもしれません。

ニゲルはヨーロッパ、チベタヌスは中国、地域的にもかなり離れている原種同士の交配種となると、たぶん遺伝状の因子もかなり離れているものでは無いでしょうか。

そんなクリスマスローズのハイブリッドですのでメンデルさんはそれほど訳にはたたなかった感じで、オリエンタリスやトルカータスなどの原種を使ってのように上手くはいきませんでした。

秋も深まり、今日みたいに木枯らし一番が吹く頃になると、それまでは密かに土の中で育んできた蕾が俄然大きくなってきます。

毎日、開花予定の絹を見ているとそれがハッキリと解ります。
経験上、絹の開花は2月の15日。

しかし、個体によって、それまでの栽培条件や気象条件によっても前後3週間ほどかかっています。
この画像の絹は実生発芽から7年目を迎え、中心は盤根状となって蕾は株の周囲に広がっています。
大きく育っている蕾は土の表面に現れていますが、残っている葉茎の下にも小さな蕾が隠されています。
今は小さな蕾ですがあと3ヶ月。


2016年11月8日火曜日

チベタヌスの蕾

 
気温が少しずつ下がってくるとチベタヌスの蕾も膨らんで土に中から顔を覗かせてくれます。
 
晩秋の季節では花を見ることも出来ませんが、今年の春の茎を脇にもう少し待ってねとでも言いたいようにしています。
 
このチベタヌスは四川省産の実生ですので、花が咲いたときには輸入の甘粛省産より大きめの花を咲かせてくれますが、春から夏の栽培状況でそれも若干ずつ変わってくるように感じられます。
 
時には、オマセな子も中にはいて春でも無いのに緑の葉を見せてくれるものいます。


2016年11月3日木曜日

絹の花芽が大きくなってきました

 暑い夏も何のその、ニゲルとチベタヌスの交配種、絹の蕾が大きくなってきています。

発芽してから役4年、蕾を見せてくれていますが、個体によって花が咲くまで3~4年ほどかかります。
最初の二年は生きているのだろうかというような焦れったさを見せてくれますが、3年目になると裏切られたかのように数本の葉を威勢良く伸ばしそれまでの苦労はどこかにいってしまいます。

この株の蕾は確認できる限り5つくらいありそうです。

肥料は化学肥料は与えずにバイオゴールドを使っています。

白い袋は盆栽用の有機肥料。
一気に効果は効かせず、じっくりと二ヶ月ほどの期間、絹の花が綺麗に咲くようにと頑張っているところです。

クリスマスローズのハイブリットにはバイオゴールドは使っていませんが、この絹だけには特別待遇です。

絹が花を見せてくれる時期は関東基準で2月中旬。
これからの時期、じっくりと低温に当たり、少しずつ気温が上がってくると蕾を膨らませてくれます。

10月に販売した絹の苗にはもしかすると土の中に蕾が隠れている場合がありますが、それはラッキーと思っていただき一花だけ咲かせて楽しみ、他の蕾はできる限り早めに取り去ってしまった方が株の体力維持に役立つのではと思っています。


2016年11月2日水曜日

どうすりゃ良いのかクリスマスローズの狂い咲き

 
 10月も過ぎ11月ともなりますと、クリスマスローズの狂い咲きの話題がどこからともなく聞こえてきます。

初花から2年、3年と時間がたつにつれ、開花時期が狂ってくることがありますが、すでに9月の頃から狂い咲きの気配が一部の株に感じられます。

軸基からあがってくる芽が太いロウソクの炎のような感じで立ち上がってきます。
これが狂い咲きの芽です。

そのままにしておくと季節外れの花が咲いてしまい、色は薄く、本来赤や黒紫の花が咲くはずなのに寝ぼけた色で、花弁は一際大きく乱れてしまいます。

そのような狂い咲きの芽は軸基から切り取ってしまいますが、ここで無造作に切り取ってしまいますと場合によってはウィルスをハサミなどの器具で仲介させてしまうことになりかねません。

クリスマスローズを数多く栽培している方でも狂い咲きのクリスマスローズは多くはない思いますのでカッターナイフで切り取ってしまうのが良いかと思います。

その際には切り取る株、一株ごとにカッターナイフの刃を二枚程度で行い、使った刃は折ってしまうとブラックデスなどのウィルス病を防ぐことも出来ます。


2016年10月29日土曜日

カルーナとクリスマスローズの寄せ植え


クリスマスローズをメインに使った寄せ植えというと、ハイブリッドを使ったものが多い感じがしますが、今回のメインは原種のフェチダス。
ハイブリッドみたいに葉を切る必要も無く、すくっと立ち上がった穂の先に小さな鈴をゆらせるように緑の花を咲かせてくれるフェチダス。
 
フェチダスの周りを囲むのはカルーナ。晩秋から初冬にかけて緑の葉に加えて過ルーなの葉色が濃くなってきます。
 
冬枯れのベランダを賑やかにしそうです。
 
 
 
今回はこのフェチダスとカルーナに加えてもう二品種を加えて作ろうかと思っています。
以前、クリスマスローズを使った寄せ植えのメインはニゲル。
クリスマスローズの名前の由来になった植物で真っ白な花を咲かせてくれますので色とりどりのカルーナの葉ととても良く映えます。
 
 
昼間でも肌寒くなった頃、園芸店の店先にはパンジーやビオラが所狭しと並んでいます。
ちょっと、他人とは違った寄せ植えを作って玄関などに飾ってみたいなと思ったら、カルーナなどは最適な植物です。
 
植え込みは一般的な方法では無く特殊な方法を用いますが、
宿根して大きな株に育つクリスマスローズを念頭に入れて作ってみると良いかも知れません。
 
植え込みの方法は次回に。


2016年10月27日木曜日

クリスマスローズ植え替え3日後の根の姿


クリスマスローズの植え替えシーズンまっただ中の10月25日に、実生から3年ほど過ぎたハイブリッドの開花株を植え替えした後の根の様子です。

6号のプラスチックの鉢に入ってすでに1年。
根の張りは十分。
植え替え時には根を若干ほぐして付いていた用土も軽く落としています。

通常、クリスマスローズを植え替えしたとしても、その後の根の様子などはほとんどわかりません。
たぶん、根が発生しているんだろう、、、、その程度が一般的ではと思いますが、実際その後の根はどうなっているんだろうかと資料制作のために抜き出してみました。

鉢を6号から8号に。
僅か3日で、新しい白根がたくさん発生しているのが画像から解るかと思います。
新しい根は先端からというより長く伸びた根の途中から多く発生しているのが解ります。

白根の脇には根毛が見られます。

クリスマスローズの植え替え作業は通常、日光の当たらない日陰で行うのが正しく、季節を問わずに直射日光が当たる場所で行いますと、植え替え前に発生していた白根を乾かしてしまいます。
なおのこと命綱ともいう根毛さえも乾かしてしまい株にダメージを与えてしまいます。

鉢土を剥がして根を水などで洗いますと、根毛は剥がれてしまい、ほぐした根の中心に用土を鋤き込むこともままならなくなってしまいますので注意が必要になります。

強健な植物として知られているクリスマスローズでも、根の扱いには十分に注意し施肥はもちろん灌水も植物の生理をうまく利用すると良いのかも知れません。

 
 
 

2016年10月26日水曜日

何も足さない何も引かないクリスマスローズ

その昔、テレビのドラマのコマーシャルの時間。
「何も足さない何も引かない」、ウィスキーのコマーシャルがありました。

サントリーのコマーシャルですがウィスキーを仕込むのに余計な事はしない、かといって絶対に手は抜かない。
そんな意味だったと記憶していますが、その「何も足さない何も引かない」のがこの真っ白なクリスマスローズではと。

実際、いろいろ作っていくとクリスマスローズの花に模様や柄を入れるのはたやすいけれど、その余分な部分を棄てるのには大変な努力と資金が必要だと気が付かされます。

最近では話題にならなくなってしまいましたが、シングルの花が一般的だった頃、花弁を彩る小さな、また大きなスポット、

適当に花粉付けをしていると隠れていたのが出てきてしまったりしますが、狙いを定めて花粉付けをすると意外と希望を叶えてくれる出来事もありました。

ブロッチの入ったクリスマスローズの花を作るのは思うより簡単で、むしろ無地の花を作るのは至難の業と感じたこともありました。

そういう点でクリスマスローズの花を見ていくと、ウィスキーを水割りで飲むよりロックでグラスを傾けるのが一番で、琥珀色の水を楽しませてくれるサントリーに感謝。

2016年10月25日火曜日

クリスマスローズのブラックデスを防ごう


ブラックデスとも黒死病ともいわれるウィルスを原因としてクリスマスローズに現れてくる病気です。

有茎種のアゥグチフオリウスやフェチダスでは発生は少ないですが、無茎種のハイブリッドや原種には時々現れてくる病気です。

ウィルスの名前はカーラウィルス


秋、新しい葉が発生する頃、突如として現れてきます。
もちろん秋だけで無く春の新葉にもです。

春から夏、そして秋になってそれまで健康に育っていたクリスマスローズの新しい葉に黒い炭を塗りつけたような筋が現れ新葉の生育が著しく遅くなってきます。

何回も開花を繰り返している古い株に現れるのが多いのですが、殺虫剤の散布や器具の扱いを疎かにしていると開花株だけで無く苗にも現れます。

古い株ですと、一本の葉だけに現れてみたりすることもあります。
たとえば10本の葉芽が伸びたとして、その中の1本だけが黒い筋が現れ弱ってくることも多いですが、時によってはブラックデスの症状に気が付かず放置していると、もとの健康な姿に戻る場合も起きてくることがあります。


通常はブラックデスと判断されたら焼却するのが最も良く、他のクリスマスローズに被害を広げず最小限にすることも出来ます。
しかし、見間違えることも往々にしてあります。

炭やコールタールのような黒い筋で無く焦げ茶色の斑な筋が現れてくることがあります。
断言は出来ませんが土に中から新芽が立ち上がってくるときや風によって用土の中の軽石や春の堅くなった葉との擦れや初夏に現れたベト病の病変痕。

 一般的にブラックデスが現れたら隔離するようにという方も中にはいますが、これは茶色の筋や葉茎に現れた痣などで判断に困った場合に限ります。

画像のような場合には確実に破棄焼却するのが望ましいとおもいます。

隔離する上では浸透性のある殺虫剤、オルトランやアクタラ粒剤、他の浸透性殺虫剤を土の中に混入してブラックデスの原因となるアブラムシやスリップスなどの繁殖を防ぐようにします。

水和剤を散布するより粒剤を用土に混入する方が、クリスマスローズの株全体に農薬成分を行き渡らせ殺虫剤の効果を確実にしますので被害を他のクリスマスローズに移すことは少なくなってきます。

感染の経路はまず、アブラムシやスリップスなどの昆虫、ホコリダニなど、そして作業するときの器具、ナイフやハサミ、スコップ、根解しに使う器具などになりますが、これから始まる古葉切り。

土壌感染、種子感染は無く主な感染経路は昆虫の食害とハサミなどの器具にクリスマスローズの液汁が付着し移してしまう。

殺虫剤を撒いているから安心と言うこともあるでしょうが、ハサミやナイフの消毒

これが以外とウィルスを伝播させる原因になっているかと思われますので第3リン酸ナトリウムの溶液にハサミやナイフなどを浸けてウィルスの動きを防がなければならないのでは。

クリスマスローズに現れてくるウィルス性のブラックデスを必要以上に怖がることもありませんが、正しい殺虫剤の使い方や器具の使い方でかなり防ぐことが出来ます。

ブラックデス その正体は

http://www.wakaizumi-farm.com/newpage49.html

http://www.wakaizumi-farm.com/daisann-rinnsann-natoriumu.html

2016年10月23日日曜日

雅 クリスマスローズの新しい波


 
 基本的なイメージを見せてくれるまで10年近くかかった品種です。

最初は、アシューウッドナーセリーから取り寄せた種から生まれたシングルの花からヒントをもらいました。

アシュウッドから買った種はかなりばらつきが出てきて、ブラックの種が送られてきたのに、ピコティが出てきたり白や他の色が出てきたりで、やはり過去、海賊の子孫は凄いことをやると思っていました。

ところが偶然か、一株だけ丸弁カップの形で色はパープル。
そして極めつきは白の外覆輪で咲いてきた株がありましたので、それをヒントにダブルの花を作ったらどうかと育種を開始した。

その画像はホームページに載せていますが、その花がヒントになって出来たのが、この雅。

それ以後に育種を開始し数度の花粉付けを行いましたが、目的の花が出てくる可能性は多くは無い。
むしろ、目的以外のどうしようも無い、売ることも出来ない花ばかりがハウスの中に溢れてくる。
誰かが言っていましたが、花の育種をすると資産を無くす、、、、と。

あまりにも経済的になりすぎるとおもしろみも無くなってしまう。
世間は良いニュースより悪いニュースの方がもてはやされる傾向になってきて、テレビのワイドショーを見ればそれが手に余るほど見られる。

やってみて成功するより失敗の方が圧倒的に多く、しかしその中でひときわ光るものもある。
それはやってみなければ解らない。
失敗に失敗を重ねて成功したときの至福の時間。やった人間にしかこの味はわかることは無い。
  
 
 数年ほど前に目的の花が数株ほど咲いてきて、去年の苗と今年の苗が幾ばくか出来てきた。

クリスマスローズのシーズン中、親しいお客様達とこの花に付ける名前はどんなのが良いだろうかと相談しながら、どちらかというと赤や紫の暗い色の地に黄色や白の覆輪。

クリスマスローズの花のタイプに、ジャンルとしての名前は幾つもあります。
しかし、それとこれとは別物で花の個性に品種名を付けたい。
基本的には横文字より漢字、最も大切なことは花のイメージと名前が誰にでも一致して読まれる。

平安の昔の雅かなイメージ。
平安貴族達が御簾の中で思っていた美的な感覚。
そのイメージが、このシリーズの花に似合うのではと思っています。


2016年10月22日土曜日

ホトトギスの花 俳句の季語は?

 
 北海道からは雪の便り。

東京はやっと秋の気配が感じられる頃になりました。

クリスマスローズの花の時期にはまだ遠い季節ですが、枯れ葉が目立つ庭にはホトトギスの花がひっそりと咲く頃になってきて季節の移り変わりは早いなと感じます。

このホトトギスの花。

鳥のホトトギスは「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」という俳句もあるように初夏の鳥。
秋の鳥では無いと思うのですが、この植物の花にはホトトギスと名前を付けられている。

何でと思うにGoogleの画像検索をしてみると、鳥のホトトギスの胸を見て見ると花のホトトギスがいました。

花の方の紫と白の文様が鳥の胸の柄にそっくり。

合点がいきました。

しかし何となく初鰹や鳥のホトトギスは初夏なのにと思うのですが。


2016年10月20日木曜日

ハムレット気分のクリスマスローズ

 
 クリスマスローズの植え替えの合間にビニールハウス周りの除草。

今日の気温は真夏並みでTシャツ一枚でエッチラオッちら、雑草の根まで刈り取っています。

ビニールハウスのコンクリートの輻射熱を避けるために植え込んだローズマリーの周りを見ると、葉の陰から大きなクリスマスローズの葉が覗いている。

こんな場所にクリスマスローズの種を蒔くことは無く、たぶん、種取の時に種袋からこぼれた種らしい。

下の花が咲いている画像は今年の春3月。
最初は気が付かなかったところでしたが、少しずつ気温が高くなってくる頃に幾本かの茎が立ち上がってきてブラックのクリスマスローズが咲いてきました。

初花なら1~2本しか茎が伸びないところですが、4~5本も立ち上がってきたところを見ると初花は今年では無く前年の感じがする。

一年間は気が付かなかった原因は、このローズマリーの葉に隠されていたらしい。

蔓延ったローズマリーの根元からクリスマスローズを掘り出すのは至難の業。

いずれどちらかが弱って枯れてしまうか、それとも両方とも花を楽しませて暮れるか。

草取りをしながら、気分はシェークスピアのハムレット気分。